許斐先生が今週やらかしたアレですけど(当はてなダイアリーは、「読者は全員ジャンプを読んでいる」という前提の元、運営されております)、まず、許斐先生はねえ、ジョジョが本当に本当に好きなんだと思うんですよ。多分、ジョジョに影響受けて漫画家になった、って言っても差し支えないレベルで。そう考えると、あの異世界なキャラクター、彼岸な世界観、奇怪なポーズ、異常な台詞も、何とか納得できるんですよ。


まァ納得と言っても、『理解できない→100%』が、『何とか納得できないこともない→5%・全く釈然としない→95%』になるくらいですけど。


影響受けるのは別にいいんです。何らかの表現活動を行うのに、好きな作家・作品の影響が出るのは当たり前のことですしね。


で、ここからが重要で、みなさん方が、今までに出会ってきた人たちのことを思い出してみてください。あなたが何人くらいと出会い、話をしてきたか分かりませんが、一人ずつくらい、
『人の話を本当に聞かない人間』
『人の喋ったことやアイディアを、さも自分が考えたかのように言う人間』
『一つのことを思い込んだら、周りが一切見えなくなる人間』
はいませんでしたか。


人の話を本当に聞かない人間はうんざりするほど沢山いますので、心当たりはあると思います。上記の3つの要素がそれぞればらけているなら、「困った人だなぁ」で済むんですが、極々稀に、3つとも持ってしまった人間がこの世には存在します。


そう、許斐先生です。つまり、許斐先生は、自分にオリジナリティーがあることを確信しており、それは誰に何と言われようと微塵も揺るがない強固なもので、荒木先生が大好きで二部の例の台詞に感動を覚えていたところ、月日の力により何時の間にか「これは俺のオリジナルの台詞」と思い込むに到り、編集者や親近者の客観的事実を元にしたアドバイスや諫言や嘆願には一切耳を貸さず、我が道を邁進することが出来る強い人間なのです。


矢吹先生の作品を、パクリだ、いや、オマージュだ、いや、オリジナルだ、と論じるのは何の問題も無いのですが、今回の許斐問題をそれと同じフォーマットに落としてはいけないと思うのですね。なんかもう、あれは別の問題なんで。


だからねぇ、これはもう仕方ないです。キャラクター名に「柳生 比呂士(やぎゅう ひろし)」と堂々と付ける人間に、我々が何を出来るというのでしょう。これはもう人智の領域外の問題です。