僕は会社で個室もらって仕事してるんですけど、リビング挟んだ隣の部屋に上司がいまして、その部屋にはテレビが置いてあるんですよ。で、ここ一週間ほど、この時間になると上司が「GTO」(再放送)を観出すため、毎日あの大名曲「ポイズン」が流れてきて、そのたびにわたしは立ち尽くし、感動のティアーを流し聴き入ってしまうため、仕事にならなくて困ってます。ポイズン発表当時、わたしもみなさんと同じく、何百回と「なんつう歌唱力だ」と呆然としたものです。ですので、改めて時を置いてから聴いてみたところでさしたる感慨も無いだろうと思っていたのですが、そんなことはありませんでした。年月の熟成が「言いたいことも云えないこんな世の中じゃ」と「ポイズン」の間の一瞬のブレイクタイムになんとも言えぬ芳醇なコクを生み出しており、わたしの流す涙の量は日に日に増していきます。「消費し尽くされた」と思われていた反町の歌唱力。水面下では年輪を刻むように成長していました。反町は消費社会に歌唱力という毒薬でもって警笛を鳴らしていたのかもしれませんね。