尾玉なみえ『アイドル地獄変

発売日に買ったんですが、カバーかけて職場に置いてたら、上司のゴルゴ13の棚に紛れ、行方不明、先ほど発見されました。良かった(なお、僕の上司は、ゴルゴ全巻を職場に置くに留まらず、全てにカバーをかけておくという全く理解できない管理方法を徹底しており、その結果、自分でもどれがどれだか分からなくなっている惨状下にあるので、まず確実に梅毒が頭にまで達している)。

尾玉なみえを好きでも、ビジネス・ジャンプで連載を開始していたことを知らない人が結構いたので、紹介します。連載終わってからするなって話ですね。。。

尾玉先生の、”少年期特有の残酷さ・小狡さ”と”大人の卑劣さ”が渾然一体としたスタンスがたまらなく好きでした(余談ではありますが、上の二つの要素を三千世界という名のあさっての方向へ飛ばしたのが、梅沢春人先生なのですが、それはまた別の機会に)。なので、子供も大人も包括する懐を持った週刊少年ジャンプから、はじめからドロドロ極まりないビジネス・ジャンプへとフィールドを移したとき、その特性が殺されてしまうのでは、と危惧してたんですが、杞憂、んなことありませんでした。
 むしろ、”小狡さ”の部分が際立ち、卑劣さを翻弄するという、尾玉なみえの新しい世界を見せてくれる作品となりました。ビジネス・ジャンプしか読んでいない読者には、自分が小馬鹿にされているような感触を受ける作品になってた感じがします。素晴らしい。
まァさすがに『甘い生活(弓月 光先生著)』と尾玉絵が同居している光景は”異常”以外に説明する言葉が浮かばず、コンビニで倒れそうになることもしばしばでしたが、今となってはいい思い出です。


連載中は、ビジネス・ジャンプの発売日と店頭撤去日が全然分からず、集英社と流通に翻弄され、頻繁に読み逃してしまい、非常に残念な思いを何回も味わいました。僕に小まめさとアンケート・アビリティーがあれば……と後悔しきりです。朗報として、すぐに新連載が始まるようなので、次はアンケートをしっかり出し、尾玉先生が、秋本・さいとう・横山の三巨頭に食い込むまでに到るよう、微力ながら支えていく所存です。



尾玉なみえ先生スペシャル・インタビュー